
こういった疑問に答えます。
これから注文住宅を検討している人が気になるのは、ハウスメーカーや工務店で値引きしてもらえるのか、だと思います。
注文住宅を建てるときはできるだけ安くと言いながらも、質の高い家にしたいので気に入ったハウスメーカーや工務店に依頼したい、というのが本音ですよね。
結論からお伝えすると、注文住宅で値引き交渉すると失敗することが多いのが実情です。
なぜなら、注文住宅は受注生産なので在庫を抱える必要がなく、会社側としては急いで売る必要がないからです。
建売住宅なら、売れ残ると建築費用の回収ができないうえに維持費がかかってしまうため、ある程度の値引きを提示されることもありますが、注文住宅は期待できません。
ですので、注文住宅は値引きありきで考えるのはNGで、交渉の仕方によっては煙たがられて失敗に終わることも少なくありません。
今回は、過去に注文住宅を建てて値引き交渉に成功し、建築会社との関係も良好な私が「注文住宅の値引き交渉で失敗しないために知っておくべきポイント」「注文住宅の値引き交渉でのデメリットとリスク回避法」「注文住宅の値引き交渉で成功するための具体的なコツ」などを紹介します。
この記事を読めば「ハウスメーカーや工務店の値引き事情やからくり」が理解できて、値引き交渉に失敗しない方法が理解できるはずです。
結論から言うとこの記事で伝えたいことは3つ
この記事で伝えたいこと
- 注文住宅の値引き交渉はポイントを抑えないと失敗する。
- 注文住宅の値引き交渉は相見積もりを取り、契約直前のタイミングに行うのがベスト。
- 快適に暮らしていくためには、値引き交渉で担当者との関係性を崩すのは避けたい。
ここからさっそく本題に入りますが「これから注文住宅を建てるので、値引きを考慮して建築会社を選びたい」という方は、最後までお読みください。
1.注文住宅の値引き交渉で失敗しないために知っておくべきポイント
注文住宅の値引き交渉で、失敗することはよくある話です。最初から値引きしないと公言している会社ほどで、とくに大手のハウスメーカーへの値引き交渉は難しいといえます。
ただし、建築会社ごと値引きに対する考え方は異なり、たとえばA社はほぼ値引きしない、B社は少しだけ値引きしてくれるなどさまざまです。
ですので、値引きを考慮して注文住宅を建ててくれる建築会社を選ぶなら、事前のリサーチが必要となります。
とはいえ、注文住宅を建てるときは、金額が安くなればいいというものではなく、会社との信頼関係や施工の質がもっとも重要です。値引きに成功しても、担当者や会社との関係性がギクシャクしてしまっても、元も子もないですからね。
そこでこの項では注文住宅の値引き交渉で失敗しないために知っておくべきポイントを3つ紹介します。
相見積もりを取る
ハウスメーカーや工務店に値引き交渉する際は相見積もりが基本です。1社の見積もりを軸に、他社の金額と設計プランなどを比較してみると、面積もクオリティも同じなのに、金額が大幅な差があるという実態が見えてきます。
相見積もりを取らずに、ただ「金額を引いてほしい」と伝えるだけでは、煙たがられて相手にされなくなる可能性が高いので注意が必要です。
冒頭でもお伝えしたとおり、注文住宅は建売住宅と違って受注生産で在庫品ではないというところを頭に入れておく必要があります。会社側としては値引きありきで注文住宅を販売していないので、やみくもに値引き交渉しても失敗に終わるのがオチです。

相見積もりである旨を伝える
相見積もりを依頼するときは、その旨を会社側に伝えておくことも大切です。建築会社に相見積もりであることを伝えておけば、最初に高い金額を提示してくることを避けられるうえに、少しでも価格を抑えるよう努力してくれます。
その際、本命の建築会社には「できることなら〇〇会社さんに決めたい」という旨を伝えておくことも有効です。そうすれば、値引き交渉するときに「他社のほうがわずかに金額が安いので契約を迷っている」という状況も伝えやすくなります。

値引き交渉のタイミングを間違えない
注文住宅の値引き交渉をするときは、タイミングも重要です。打ち合わせの早い段階で値引き交渉すると、品質を下げられたり、うちのお客さまではないと毛嫌いされたり、親身な対応が期待できなくなります。
注文住宅の契約までの大まかな流れは以下のとおりです。
契約までの大まかな流れ
- モデルハウス見学
- 建築会社3~4社選定
- 各社へ見積もりとプラン依頼
- プランと見積もりの比較検討
- 仮予約(こちらの会社で家を建てるとほぼ決めますという意味が含まれている)
- 設計と仕様決めの打ち合わせ
- 最終見積もりプラン
- 本契約が成立
注文住宅の値引き交渉のタイミングは契約直前の最終見積もり時に行うのが鉄則です。相見積もりを依頼したときや、仮契約時には詳細な金額やプランが決まってないので、値引き交渉しても意味がありません。
最終見積もり段階で「〇〇円ほど値引きしてくれたら契約します」と伝えるのが、値引き交渉が失敗しにくいタイミングです。

2.注文住宅の値引き交渉のデメリットとリスク回避法
注文住宅の値引き交渉のデメリットとリスク回避法を紹介します。
デメリット①営業マンとの信頼関係が壊れる可能性がある
注文住宅の値引きでは営業マンとギクシャクしてしまう恐れもあるので、値引き交渉は慎重に行わなければなりません。
あまりにも「値引きしてほしい」とアピールしてしまうと、営業マンに嫌なお客さんのレッテルを貼られ、親身な対応をしてもらえなくなってしまいます。求める金額が大きかったり、上から目線だったりすると、依頼自体を断られてしまうケースも少なくありません。
ハウスメーカーや工務店などの建築会社とは、入居してから長い付き合いが始まります。快適に暮らし続けるためには、営業マンとの関係構築がもっとも大事です。

デメリット②品質が下がる可能性がある
注文住宅の大幅な値引きを要求すると、品質が下がる恐れがあります。注文住宅は、建売住宅と違い受注生産なので、安価な材料を選んだり下請け会社に安い費用で施工をお願いしたりできるからです。
とくにローコスト住宅は、費用を最低限に抑えており資材や施工費用を限界まで下げています。そのような状況の会社に値引きを迫ったら、快適で安全な暮らしは約束されません。

リスク回避法:強引な値引きはしないこと
注文住宅の値引きで考えられるデメリットを回避するためには、強引な交渉はしないことが大切です。安い建材や施工会社を選ばれれば、将来メンテナンス費用が高くなります。
たとえば、5年しか経っていないのに「壁紙が数年ではがれてきた」「床がきしむようになった」「外壁や屋根塗装が必要になった」などが起こる可能性があります。
金額を抑えれば、職人さんの人数も減らされて、手抜き工事につながる恐れもあるものです。

3.注文住宅の値引きで失敗しないための具体的なコツ
注文住宅の値引き交渉で失敗しないための具体的なポイントを4つ紹介します。
営業担当者を見方につける
打ち合わせの窓口となる営業マンとは、良好な関係をつくることが非常に重要です。営業マンに苦手なお客さまと認識されてしまったら、値引き交渉に失敗するばかりか依頼を断られてしまう可能性が高まります。
大きな金額を支払うのだから、と「会社を選んでやる」といった上から目線になってしまうと、営業マンとの関係構築はできません。せっかく上司にかけ合って値引きしてくれるはずだったかもしれないのに、すべてが台無しになってしまいます。

値引きの相場を把握する
注文住宅の相場を把握しておくことも重要です。相見積もりをとる際、何を決め手に値引き交渉したらいいのかわからなくなってしまうからです。
たとえば、ハウスメーカーの値引き率は3〜8%が相場といわれています。中には10%以上も値引きしてくれる会社もあるようです。いずれにしても、会社によってまったく値引き事情はさまざまなので、気になる建築会社の値引きの相場はチェックしておくとスムーズです。

他社との見積もり金額の差額を伝える
値引き交渉する際は、具体的に希望する値引き額を伝えることも有効です。営業マンには「なんとか値引きしてあげたい」と思わせる交渉をする必要があります。
たとえば「建物の質やデザイン、担当の方は申し分ないのですが、金額だけがネックなんです」と伝えるのが有効です。
他にも、「他社の見積もりと比べて御社がわずか高いので、あと〇〇円値引きしてもらえれば契約します」と伝えるのも、要望が通りやすいといわれています。

他社比較は一括見積もりサイトを利用する
相見積もりを取って他社と比較する際は、一括見積もりサイトが便利です。建築会社は数多くあるので、一から自分で会社の情報や特徴、施工事例などを調べるのは時間と労力がかかります。
無名の会社だと悪徳業者の可能性もあるので、信頼できるサイトを経由して優良業者を紹介してもらうのが手っ取り早いです。私も、新築した際には、一括見積もりサイトを利用して金額も施工内容も納得いく会社が見つかりました。
一括見積もりサイトを利用するメリットは以下のとおりです。
一括見積もりサイトのメリット
- 複数の会社にまとめて見積もりとプランを依頼できる
- 無料で見積もりとプランを作成(サイトによって)してもらえる
- 加盟店の審査が厳しいサイトだと優良業者が見つかりやすい
- 専門のアドバイザーの無料サポートを受けられる場合も
- 匿名で利用できるサイトもあり、しつこい営業をされる心配がない
一括見積もりサイトの中には、会社の口コミや評判、事例なども載っており、それを参考に会社を紹介してもらうこともできます。自分で一からリサーチする必要がないうえに、インターネット上でやり取りできるので、非常に手軽です。

まとめ:注文住宅の値引き交渉はポイントを抑えないと失敗する

こういった疑問に答えました。
ここまでの内容をざっくりとまとめると、
この記事のまとめ
- 注文住宅の値引き交渉はポイントを抑えないと失敗する。
- 注文住宅の値引き交渉は相見積もりを取り、契約直前のタイミングに行うのがベスト。
- 快適に暮らしていくためには、値引き交渉で担当者との関係性を崩すのは避けたい。

この記事は以上です。